とある学園に通う男子学生「まーくん」。
入院中の彼は今、病室で真面目にアニメを見ていた。 友人からもらったお見舞いの品は、ふたつ。 たくさんのリンゴと、数枚のルーズリーフ用紙(B5)。 同じく、とある学園――その学園のアイドル「ツルゲーネフ」。 彼女は彼の、まーくんのお見舞いに行こうと思った。 もちろんお見舞いの品は何も持たずに、手ぶらのままで。 『お、お見舞いに行きたくて行くんじゃないわ、 そう、わたし一応彼女だし、 うん、彼氏に会いに行くだけだったらべつに、べつに、ふ、普通よね』 ……という、実にわかりづらい照れ隠しのためだった。 そしてツルゲーネフは、そのお見舞いの帰りに、まーくんに言う。 「あなたのそういうところ――とても嫌い」 やがてまーくんは短い入院生活を終えて、晴れて退院の日を迎え―― 「まぁちゃん、お帰りー!」 その帰宅した彼を待っていたのは、久しぶりに見る幼馴染の姿だった。 「えへへっ、まぁちゃん、大好き――っ♪」 3 on 10が贈る、お馬鹿と乙女の四方山話。
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